教育課程及び教育の方法
教育課程
本校の教育は、各領域の講義のほか、現地実習、ゼミ、総合的学習、卒業研究、特別講義、特別活動及び寮生活をもって構成する。
(1)講義
講義の領域は、「経営力」「農業力」「社会力」「人間力」(以下「4つの力」という。)の4分類で構成し、各領域の下に学群を設け、各学群の下に科目を設ける。
- (ア)経営力領域
- 経営力領域では、経営者に求められる本質的な知識や技法を学び、経営者としての判断、決断ができる資質、能力、態度をはぐくむことをねらいとする。
- (イ)農業力領域
- 農業力領域では、農業者に求められる本質的な知識を身に付けた上で、地域農業を牽引し、持続・発展させうる農業の実践力に関わる資質、能力、態度をはぐくむことをねらいとする。
- (ウ)社会力領域
- 社会力領域では、農業経営者に求められる農業経営環境や諸制度を中心に学び、環境に適応し、かつ環境を創造しうる資質、能力、態度をはぐくむことをねらいとする。
- (エ)人間力領域
- 人間力領域では、農業経営者に求められる倫理観、哲学、使命感を学び、それらを深化、統合、発展していく資質、能力、態度をはぐくむことをねらいとする。
(2)現地実習
現地実習は、将来の農業経営に繋がる農業分野や他産業分野での学習をとおして、農業経営の本質及び可能性を実感するとともに、農業経営者としての視野を広げることをねらいとする。
(3)ゼミ
ゼミは、学年単位または2学年合同にて、専門的な課題に対して、グループによる調査研究、発表、討議等を行うことを通じ、学生の専門知識の習得及びコミュニケーション能力の向上をねらいとする。
(4)総合的学習
次の(ア)から(ウ)をねらいとして、創意工夫を活かした教育活動を行う
- (ア) 学生自らが課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てる。
- (イ) 学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的に取り組む態度を育て、農業経営者としての自己の在り方生き方を考えることができるようにする。
- (ウ) 講義や現地実習等で身に付けた知識や技能等を相互に関連付け、それらが総合的に機能するようにする。
(5)卒業研究
卒業研究は、卒業後に自らの農業を実践する上で必要となる経営計画を作成する。その過程で、食や農業に関わる新しいビジネスモデルの提案等、学生自らの関心に即した調査研究を行う。
(6)特別講義
特別講義は、時代の流れや学生のニーズに応じた講師を招聘し、学生の幅広い視野や農業経営者に求められる様々な資質、能力、態度をはぐくむことをねらいとする。
(7)特別活動
特別活動は、体育的活動、文化的活動等を通じ、幅広い経験を積みながら、健康の保持増進、芸術や伝統文化への理解を図るとともに、人間としての在り方生き方についての自覚を深め、自己を生かす能力を養うことをねらいとする。
(8)寮生活
本校の学生は、既婚者である等、校長が認める特別な場合を除いて寮で生活とするものとする。寮での生活も本校教育の重要な柱としてとらえる。寮の運営は、将来の農業経営者にふさわしい規律と、自主性・自律性を重んじる。寮での生活は、学生同士の議論を深め、豊かな人間性と経営者に必要な実行力を磨く場となるよう配意する。
教育の方法
- ① 各界トップクラスの講師を招聘し、理論とケースメソッドを組合せた実践的な学習スタイル等により、農業経営者として最低限必要な知識を醸成するとともに、学生の問題意識や目指す経営形態を支援できる体制とする。
- ② 授業では、幅広い考え方を示すとともに、多様な考え方や方法等が学べるようにする。また、講義のみならず演習やディスカッションの場を設け、自ら課題を発見し解決できる力をはぐくむ。
- ③ 現地実習は、経営体の特性や学生のニーズに応じて実施する。1年次では先進農業経営体を中心に4か月間、2年次では農業以外の企業で3か月間実施する。
- ④ 特別講義、ゼミ、総合的学習等を通じ、学生の視野を広げるとともに、学生の問題意識に応じた研究や、4つの力の横断的な学びの場を提供する。
- ⑤ 農業経験のない学生等を対象に、入学前農業研修や通信講座等による基礎力養成を実施する。また、卒業後もセミナーや公開講座、ネット配信の案内等、継続的な学びの機会を提供する。